採用活動
出演者
三井住友カード株式会社
人事部(東京) 兼 研修室
グループマネージャー
赤井 洋介 氏
ENEOS株式会社
人事部 人事グループ
担当マネージャー
村瀬 範晃 氏
2003年に日石三菱株式会社に新卒入社後、
製油所人事・リテール販売・法人販売・広報を
担当ののち、現職。
人材ソリューション事業部
プロモーション部 PR2課
課長
成瀬 仁美
2010年株式会社ワークス・ジャパン入社。企業の新卒採用支援の一環として、主に採用プロモーション/選考管理システムの営業・企画を担当。入社時から営業職に従事。
21採用の内々定期・内定期のフォローに関して
- 成瀬
- では早速、21卒採用の、入社までのフォローについてです。まず赤井様のほうから6月から9月までの内々定期について、どのようなフォローをされているのかご紹介いただきたいと思います。
- 赤井
-
弊社では人事部内のグループで、6月以降9月末までの内々定期は採用グループ、10月の内定者からは内定者研修として研修チームが担当部署としてますが、この10月、11月は我々採用グループも引き続き関わるという感じでやっています。フォローのスタートって実は選考の最終段階も関わってると思ってまして。我々はずっとオンラインで選考をやっていたんですが、最後の選考は、会社に来てもらってリアルでやりました。会社の雰囲気とか空気感を感じてもらうのも、彼らにとって最後の会社を選ぶ軸になると考えました。それ以降のフォロー施策は基本的にオンラインで実施してます。定期的な接点は大事ですけれども、何のためかがわからない状態は学生としても不満になってしまうので、「ファーストキャリアをフォローする」というのが大上段にあり、定期的にイベントを開催してきました。
まず6月、内々定後には2回ぐらいオンライン懇親会を開催して、7月に「まず自分を知る」ということで選考期間中に実施した適性検査を個人にフィードバックする形で、それを使って5、6人ぐらいのグループごとで、自分自身を知って「こういうキャリアはやってみたい、こういう強みがある、自分はいち早くやりたい部署で活躍したい」など、お互いにコミュニケーションをとるというものをやりました、その後8月に「事業を知る」というところで、12部署ぐらいの先輩社員に集まってもらってオンラインでトークセッションを行いました。やはり採用の広報期は、例えばマーケティングの部署ですとか、データビジネス、海外にかかわる部署、商品開発やりたい、こういったビッグワードでキャリアを語る、語られる、認識する学生が多いと思うんですけれども、弊社の場合は、裏側でシステムを担当していたり、事務とかオペレーションとか、あとは信用管理の部分といったところを任され、活躍する人材がたくさんいますので、幅広く仕事を知ってもらうという意図で開催しました。その後、内定式を経て、10月以降に人事部の配置を考えるグループとのキャリア面談を実施し、定期的に接点を持つと。加えて、私たちの場合、内定式もリアルの接点が大事だというところで、東京と大阪で80人ぐらいを、それぞれの拠点で3回転させて対面で開催しました。10月以降は研修チームが定期的にオンライン上で懇親というかお互いを知るセッションを行いながら、Web上での研修プログラムを行っていくという流れになっております。
- 成瀬
-
赤井様、ありがとうございました。今回「ファーストキャリアを形成する」というテーマを、明確に設定されて、そのためにどうフォローしていくか、プロセス設計がポイントと思いました。
では続きまして、ENEOS様お願いいたします。
- 村瀬
- はい。弊社の21採用、来春入社の内々定者フォローについては、基本的には6~9月期が内々定期、内定式を経て内定期ということで、採用チームと研修チームに分けて担当をしてます。6月~9月の内々定時期のフォローは、基本的に月1回ペースで内々定者交流会という名目で、主に採用チームからの情報発信ですとか、内々定者同士の交流を中心に、オフラインでやっていたような懇親会をオンラインでやり、あとは入社後のキャリアのイメージをより明確に持ってもらうために、事務、技術それぞれの部門で社員に登場してもらい座談会をしています。加えて、内々定者向けの「内々定者ブログ」を設けてまして、そこでは弊社の社員の1日や部門紹介、社員食堂とか、今年入社した1年目社員のアンケートを公開して、より今の実態を伝えていくことを心がけています。弊社は、選考から全て一度も会わずに、内定式もオンラインで実施したので、やはり我々会社側も学生側も、双方に不安を持ったまま動いているので、回数は少し増やす必要があると考え、このような仕組みでフォローしておりまして、10月以降の内定式後も研修チームのほうで、都度学生に対してアンケートをとって次の交流に活かしていくということをこまめに繰り返し行っているかたちです。
- 成瀬
- 村瀬さん、ありがとうございました。人事と学生の相互理解はもちろん、内定者同士の繋がりや、その一体感をポイントにおきながら細かくコミュニケーションを取られてると思いました。今視聴者から、「このコミュニケーションの細かさを実現していくためには、人事の方々の協力や体制が必要かと思うんですけれども、それぞれ採用チーム・研修チーム何名体制でしょうか」というご質問をいただいてるんですが、まず赤井様から、内々定期を支える採用チームの人数とか教えていただいてもよろしいですか。
- 赤井
- 当社の場合は東京本社と大阪本社でそれぞれ採用の担当がいまして。東京側が4名で、総合職が2名、一般職が1名、派遣社員が1名、この4名。大阪は総合職が2名、一般職が2名という体勢で、新卒採用とキャリア採用をやってます。
- 成瀬
- ありがとうございます。村瀬様、採用チームの人数、教えていただいてもよろしいですか。
- 村瀬
- 弊社の採用チーム、採用業務の区分については、新卒採用も中途採用もみんな基本的にはそれぞれ一人で半分ずつぐらい持って、私を含めて6、7名でやっています。この内々定者のフォローは基本的に、新入社員の2人にもう完全に任せるという形で、企画から実行までを中心になってやってもらいました。入社式もオンラインでやってきた彼らですので、より今の学生と目線が近いところで、不安感を自分事としてとらえながら施策に反映してくれたと思います。2名には、忙しい中一生懸命親身にフォローしてくれたと評価しているところです。
- 成瀬
- ありがとうございます。新入社員というと、この4月に入社の方ということですよね。
- 村瀬
- そうです、はい。
- 成瀬
- その方ならではの目線がありますよね。
- 村瀬
- そうですね。交流企画とかも、いろんなところから情報を持ってきて、こういうイベントをやったら盛り上がるんじゃないかとか、今のオンラインツールを駆使しながらやってくれました。
- 成瀬
- 視聴者の方から「オンラインでの懇親会は盛り上がりに欠けるので、具体的な内容を知りたい」というご質問なのですが、オンラインでの懇親会、飲み会、どのような工夫がありましたか。
- 村瀬
- もちろんいきなり、懇親会をやっても盛り上がらないので。前半は、人事側からの情報提供を中心にやって、座談会も含めて我々の雰囲気や、仕事のイメージも持ってもらうということに力点を置きつつ。そのうちアンケートで「内々定者同士で交流を深めたい」と学生の方から上がってくるんです。そこで、元々やる予定ではなかったWebでの懇親会を急遽設けて。最初は人事も入っていくんですけども、「ずっと人事がいるとやはり気軽にできない」という新入社員の意見もあったので、最初だけセッティングして残りの時間はZoomの権限を彼らに渡してやらせるというふうにして。その中で彼らはLINEの交換とかいろいろやってたようです。トライアンドエラーで、少しでもオフラインと同等の価値を感じてもらえればというところです。
- 成瀬
- 最初から内定者懇親会をご用意されたというわけではなくて、その都度、彼らのニーズを拾いながら、できる範囲で最大限のことをやるというのが、今お二方のお話をお伺いして思いました。
22採用のインターンシップの内容と手応え
- 成瀬
- 次に、22採用のインターンシップの内容とその後どのようなフォローを今の時点でご予定されてるのかをお伺いできればと思っております。では最初に、三井住友カード赤井様、22のインターンシップの内容からご紹介いただけますでしょうか。
- 赤井
-
はい。22のインターンシップ、全てオンラインでやってます。このコロナの状況で、2月、3月ぐらいに、事業理解とか細かな接点はリアルよりも作り難いという点をどうするか検討しました。完全にオンラインに振り切るのであれば、どういう形が最適かを考えて実施したのが、まずは当社のベースになる情報をしっかり提供しようと。しかもオンラインを生かして1対多数で提供できるような形で、3時間程度のワークショップを開催しました。中身としては、事業の説明。弊社の場合、今経営の戦略として「Have a good Cashless.」というものがございまして、それに込めた思い、考え方をしっかり理解していただくワーク、並びに社員にオンライン上で登場してもらいパネルディスカッションを行いました。一次情報という感じにはなりますけども、多くの幅広い学生に参加してもらうかたちで。
その前提で、その参加者の中から1dayと3daysのインターンシップを選択型でそれぞれ開催しました。1dayは「マーケティングコース」という名称で、適性検査を受けてもらい、その結果とエントリーシートを確認して合格者を出すと。3daysのインターンシップは「商品開発コース」という名称で、例年実施している「新規事業を考えよう」というのをやるコースで、これについては適性検査とエントリーシートを提出していただいた後に、オンライン上でグループディスカッションを開催し、そこから合格者を募っていくかたちの2パターンです。これを、夏、秋、冬、ワークショップと1day、3daysのインターンを相互で繰り返し行っていきました。これがベースになるインターンシップで、それに加え、今年は新たな取り組みとして2日間の「データビジネスインターンシップ」というのを開催いたしました。これはデータを使って「決済データの可能性、そこからどうビジネスにつなげていくか」といった点を理解して共感してもらえるような仕立てのものを、11月末に2日間開催しました。これに関しては、インターンシップとかワークショップの参加を気にせず幅広く募集をする形で、22名の学生に参加してもらったところです。また、3日間のインターンシップと2日間のインターンシップに関しては終わった後にセットで、1 on 1のフィードバック面談をオンライン上で必ず実施しております。オンラインなので参加者もほぼ100%、9割ぐらいの方が別の日程で30分程度のフィードバック面談を受けてもらえているので、オンライン上だとつぶさに理解しきれない部分とか、学生のマインドみたいなものは、この面談でのコミュニケーションを通じてある程度測るというか、知ることはできていると考えてます。
- 成瀬
- ご紹介ありがとうございました。インターンシップの前にワークショップを設けられてる点と、個別のフィードバック面談をされてる点が非常に三井住友カードさんらしいと思いました。続きまして、ENEOS 村瀬様、22のインターンシップの内容と、そこのフォロー策について今時点のご方針をお伺いしてもよろしいでしょうか。
- 村瀬
-
はい。弊社の22のインターンシップは、選考を前提として2daysを実施してます。1日目が8月から9月にかけて、事務・技術共通で、会社の概要説明とオンラインでのグループワーク。少し期間を設けて10月に2日目の方を、事務と技術、個別にそれぞれ分けて案内し、社員との座談会という構成です。1日目のグループワークは、基本的には昨年オフラインでやっていたものを何とかオンラインの形に切り替えて、制作を急遽し直し、「製油所の設備投資をどうするか」や、電気販売も弊社はやってますので、その「電気販売担当としてどういう施策が一番効果的か」というテーマで、オンライン上でグルーピングしてワークに取り組んでもらいました。ワークを通して弊社のイメージを持ってもらい、2日目は1か月ほどの期間をおいて10月にフォローを兼ねてさらに弊社の中身に興味を持ってもらうことを意図した社員座談会を実施する形でプログラムを組んでいます。
また弊社は、技術系はリクルーターの仕組みがありますので、そのリクルーターとの接点をどうつなげていこうかと検討しているところですが、他の関連するセミナーもインターン参加者向けに案内したり、インターンシップの選考に漏れた方へも会社説明会の案内をするなどしてフォローをしています。同時にそれだけでは情報提供をしきれない部分はありますので、今回、弊社採用のホームページをワークス様のお力添えもいただいて更新しておりまして、充実した情報発信、会社理解に努めてもらいたい、というところがひとつの方針です。
- 成瀬
-
ENEOS様のお話をお伺いして、てっきり2daysと聞くと連続した2日間なのかと思ったら、あえてフォローも鑑み1日目と2日目を離して設計されてるとか、インターンシップに落ちてしまった子達へのフォローも、会社説明会のご案内をされたり、きちんと継続してファン層を作っていく、というところを俯瞰してお考えなんだと思いました。
完全にオンラインでインターンシップをやるのは今年が初めてと思うんですけれども、その手応え、例えば学生さんの人数や、来てくれてる学生の質はいかがでしょう。まずは赤井様からお願いいたします。
- 赤井
- はい。手応えとしましては、インターンシップの参加人数は、マイページ登録は前年対比2倍になっているんですけれども、単純に喜ばしいというよりは、これは学生自身がコロナ禍での不安感から焦って行動をしている表れなのかと感じているところです。インターンシップは、実際マイページ登録したうちの8割ぐらいが最初のワークショップにエントリー、予約をしてくれているので、一次情報は数多くの方に提供できていると感じておりますし、あとは終わった後の1 on 1を1週間以内位に実施して、その参加率が高いというのは一定の興味関心を持ってくれて、我々も近い距離でのコミュニケーションがオンライン上で実現できているという点は、ある程度手応えはあったと思います。ただオンラインは、やはり学生の志望度や興味関心がどこまでになってるかが、リアルより測りきれないので、今後はそこをどう顕在化させ、我々で把握していくかは、合わせて課題を感じています。
- 成瀬
-
ありがとうございます。マイページの登録者が2倍になっても、ただその数だけで良しとできないところ、やはりこのコロナ禍における学生の不安から、というのは確かにありそうですよね。
また、1 on 1というのが非常に気になるんですけれども、そのワークショップから1週間でもうやってらっしゃるんですね。もっと期間が空いているのかと思ったんですが。
- 赤井
- そうですね、1 on 1はワークショップに出て3daysに参加した学生と、あとはデータビジネスインターンシップ、2日間のインターンシップの参加者に対して30分実施すると。ここも翌週・翌々週に実施する方が、我々のフィードバックの精度も高いし、学生も当社に興味関心とか、その時感じた部分をコミュニケーション取れると思うので、この時間軸は大事にしているところですね。
- 成瀬
- 時間を置かずにしっかり学生さんにコミュニケーションを取っていくため、やはり体制とか、彼らにちゃんと向き合えるスキルやマインドも必要かと思うんですが、1 on 1がその精度、そのスピード感でできている理由とか、体制をちょっと教えていただけますか。
- 赤井
- 完全に採用管理システムのフォームを活用して、仕組みとしてはすぐにできるようになっているんですけれども。総合職の人事は東京と大阪合わせて4人で、実際対象は1年間通じて400人ぐらいいるので、その方たちに30分やるというところです。メンバーに負荷をかけると思うんですけれども、ただ、オンラインで在宅でもできるんですよね。終日フィードバックの面談がある日は在宅勤務してもらうとか、そういった形でリソースの確保は行っています。あと、ある程度質が高いフィードバックができるというのは、求める人物像とかを皆で共通認識が持てているので、学生をどう見ていってフィードバックするかがある程度共通言語化できている、あとはコンピテンシーもフレームとしてあるので、そういったものがすごく生きていると考えてます。
- 成瀬
- 400名もいらっしゃるんですね、対象の学生さんが。
- 赤井
- ただ、これからも実施しなきゃいけないんですけども。
- 成瀬
- ありがとうございます。村瀬様、今回の22のインターンシップをやられた振り返りというか、手応えを教えていただいてもよろしいですか。
- 村瀬
- 弊社の参加人数は、昨年のオフライン開催と比較すると1.5倍ぐらいの規模で増えている状況です。これは全てオンラインなので、応募者数を増やしやすい点もありますが、やはり学生の不安感も多分にあったんだろうと推測しています。弊社のインターンシップの位置付けは、優秀な子を見つけて囲い込むというよりは、我々の業態を少しでも深く理解してもらい志望度を高めてもらうところに力点を置いているので、優秀な学生かどうかは正直分からない部分はあるんですけれども、一定の選考を経ての参加としているため一定の水準にはあると整理しています。その上で、参加数が増えてくると採用の体制としてもやはり負荷がかかってくるんですけれども、全てオンラインで考えているため、在宅でも出社してもどちらでも対応が可能ですので、オフラインよりは柔軟性は増し回数をセッティングできるメリットはあると思っています。
オンラインのメリット・デメリット
- 成瀬
- はい。このオンラインのメリット・デメリット、それぞれあると思うんですけれども、村瀬様から先にお話をお伺いしてもよろしいですか。
- 村瀬
- 先ほどの繰り返しになるんですけれども、我々主催側としてはコンパクトに数をセッティングしやすいところです。それは学生も一緒で、参加のしやすさから人数も増えたと思ってます。また弊社の社員との調整も、場所の制約がありませんので、他部署への依頼も非常にしやすくなりました。ただ応募者数も増えているので、必要性を理解して協力いただかないと協力が難しくなるので、社会環境の変化に応じて社内における必要性の理解の醸成も必要だろうと思っています。
- 成瀬
- ちなみに、「技術系の方々に対するインターンシップも、オンラインだったりしますか、あと工場見学もオンラインで実施されてますか」というご質問を頂戴してます。
- 村瀬
- そこが今回の一番、悩みどころの一つであります。事務・技術、基本的には夏場に実施したインターンシップは共通ですが、技術系の製油所見学は、昨年は現地で実施したんですけれども、それが今回は叶わないので、現場見学を代替するためのツールとして、採用ホームページで「バーチャル工場見学」というコンテンツも今作成中でして、少しでもオフラインでの見学に資するようなことができればいいなと、そういった実態です。
- 成瀬
- ありがとうございます。赤井様、オンラインのメリット・デメリット、お感じになっているところをシェアしていただいてよろしいですか。
- 赤井
-
メリットについては、村瀬様がおっしゃってたとおり、多数の学生との接点が持てるのは大きいと思います。去年までリアルでやってたときには考えられないぐらいのボリュームの学生に情報提供できるのは、すごく強い。先ほど説明できてなかったんですけど、インターンシップが終わった後に、参加学生にはオンライン上でOB・OG訪問できるアプリも開放しています。去年までは一対一で会社の近くでお茶しながら対面で会ってもらってましたが、社員も負荷がかかりますし、学生も足を運ばなきゃいけなかったんです。これもオンライン化で非常に効率が上がっている。学生もたくさんの社員と接点を持ちコミュニケーションを取って会社を知り、中と外のギャップを埋めることができると思ってます。社員側も協力していただける人数を一気に増やすことができて、一人当たりでかかる時間も相対的には減るので効率が図れてる。その他オンライン上で良かった意外な点が、グループディスカッションで、発言している内容を一人一人しっかり確認できるので、選考というか、グループディスカッション上での精度は上がっているというところです。あとはグループディスカッションを実施するときの場所の確保、ロジまわりとか導線を全く気にせずに呼び込むことができるのは、すごく大きなメリットだと思います。
一方デメリットは、やはりオンラインなので、学生がどういう状況になっているのかがわかりにくい。これに関しては、イベントの参加頻度とかで、データをうまく活用しながらエンゲージメントの高さを測っていく取り組みをうちの採用メンバーが考えてくれているので、今後学生の志望度というか状況は測っていきたいなと考えてます。
- 成瀬
- やはりお二方のお話をお伺いしますと、赤井様からキーワードでいただきましたが、中と外のギャップを埋めていくと、そのために、今まで対面でできた頃は直接会えば良かったし、工場にも行ってもらって自分がその体験や体感することによってギャップは埋められてたと思うんですけれども、オンラインになって学生が体験、体感ができなくなったときに、企業側としてはコンタクトポイントを絶やさないというところと、ENEOS様がおっしゃっていたホームページも含めて豊富な情報提供をしていくというところで、この中と外のギャップを埋めていくところがオンライン採用でのポイントと思いました。
採用チームで大切にしていること
- 成瀬
- 採用チームの人数は先ほど伺いましたが、大切にしているポイントを次に共有いただきたいと思います。まず赤井様から、どのように採用チームを編成し、チームとしてやってらっしゃるのかを教えていただけますか。
- 赤井
- 大切にしていることは、採用活動はとかく年初に始めたものをひたすら動かす、こなすということになりがちかなと。やはりリソースと体力勝負的なところがありますので。ただ、そうなってしまうと、学生に魅力を語る本人達がどれだけモチベーション高く働けるかが、削がれてしまう可能性がある。ストレッチした仕事をこなす中でも何か新しい企画を捻出、時間とかリソースを捻出して挑戦してもらうようにしている点は、大事なところです。メンバーも、今すごく自発的に案を考え積極的に行動してくれているので、ここの成長はすごく大切にしたいと思います。というのも、学生の会社を選ぶ軸が最近変わってきている気がして、その会社でどれだけ成長できるか、どれだけ若いうちから仕事を任せてもらえるか、どれだけスキルが付くかみたいなところ、そのスキルも企業の専門的なスキルというよりは社会一般で活かせるポータブルなスキルが付くかを、会社を選ぶ軸にしている学生が結構多いと思うんです。それに対して語れる部分が無いと、採用担当者としての魅力は下がってしまうと思うので。採用を行う上でも、ビジネスパーソンとしての成長という上でも、今申し上げたようなことはすごく意識して、一つ挑戦してもらうように心がけています。
- 成瀬
- 挑戦というか、その経過が先ほどおっしゃっていた新しいインターンシップのコースの新設など、そういうところにも繋がってくるのかと思いました。自律的な行動ができる人というのが御社の求める人物ですよね。
- 赤井
- そうですね。
- 成瀬
- ありがとうございます。ではENEOS 村瀬様、チームの体制も含めて採用チームで大切にしているところを教えていただいてもよろしいですか。
- 村瀬
- 採用チームの人数は、1年目の新入社員が2名、2年目が1名、4年目の社員が1名で、主にこの4人でほぼ新卒採用は回しています。基本的には彼らに、企画と実行を全部任せてやってもらってます。トライアンドエラーの繰り返しですが、ちょっとした失敗も次の施策でリカバリーすればいいよとか、任せてもらって自分でこれだけできるんだと、自分として納得してやってくれることが大事だと思ってますので、そういった点を彼らたちなりに理解してくれていると思っています。というのも、1年目の社員には交換日記のような一日の振り返りを書いてもらってるんですけれども、それが入社からどんどん中身も経験値を積んでいるだけの内容に切り替わってきて、成長していることが分かります。次の、足元の22採用の施策も提案をしてくれてますので、彼らがそれをやることで、学生に対しても「これだけ任せてもらえる会社なんです」と自分の言葉で語ってくれる場面が多いんですね。説得力が増すといいましょうか、いい意味で相乗効果が出てると感じています。
- 成瀬
-
どちらも若い方に挑戦させるとか、トライアンドエラーというところ、自分の頭で主体的に考えてやらせてみると。但しそこはサポートもありますし、PDCAを回していくところがテーマなのかと思いました。
赤井様、村瀬様、お互いの話を聞いてきて、お二方同士でご質問等ございますでしょうか。
- 村瀬
- では、私のほうから。リクルーターで活用するアプリ、その仕組みは魅力的というか、我々もまだリクルーターの活動は試行錯誤しているところなので興味深いです。これは外部のアプリを使われてるのか、自社で作られてるのか、どういった仕組みで運用されてるのか教えていただけるとありがたいです。
- 赤井
- これは完全に外部にお願いしてます。うちのインターンシップ参加生向けなので、クローズドで接点が持てるような内容になっています。リアルでやってたときよりは絶対便利だなと感じてます。
- 村瀬
- 学生とリクルーターの規模感というか、どのくらいの人数が当該アプリ活用するのでしょうか。
- 赤井
- 社員は事前に、実施する前段階で社内募集して今150人ぐらい登録してもらってます。
- 村瀬
- 150名の社員の方とインターンの母集団、それぞれでどなたでも繋がれるようになってるのですか?
- 赤井
- そうですね。そこには特に障壁は作っていないので自由に。ただ社員の負荷があまりかかってしまうと良くないので、ひと月の訪問を受ける回数を制限するとかは実施してます。
- 村瀬
- そういった負荷のバランスを取られて、うまく活用されているということですね。ありがとうございます。
- 赤井
- 逆に村瀬様にお伺いしたいのが、弊社もリアルとオンラインというところはすごく悩みながらやっているんですけれども、インターンシップはオンラインのみの実施だと伺いましたが、意思決定は簡単にできたものだったんですか、結構紆余曲折があったりしたものなんですか。
- 村瀬
- 紆余曲折はありまして、この環境ではオンラインでしかインターンシップはできないというのは確実でしたから、その中身をどこまで昨年並みに近づけられるのか、オフラインでやっていたグループワークをオンラインに切り替えるということがそもそも間に合うのかというところで、そこが一気にクリアできたことが一番今回のポイントだったのかと思っています。
- 赤井
- もう一個、これもチャットの質問で出てたんですけども、通信環境、弊社も場所によっては著しく悪くてご迷惑を学生にかけてしまう局面もあるんですけど、問題なくできているものでしょうか。
- 村瀬
- これは会社の体制に関わってくるんですけど、春先には、まだネットワークの容量とかが少なかったんでしょうかね、非常にネットワーク環境が悪かったんですが、かなり増強されて、だいぶ解消はしてきたかなと感じています。当然不安定なところもあるんですけれども、もし難しければ改めて面談の場をセッティングし直すとか電話だけでフォローするとか、そういったかたちでフォローできているかとは思っています。
- 赤井
- ありがとうございました。
- 成瀬
- お二方、ありがとうございます。非常に名残惜しいところですけれども、本日のトークセッションはこちらで終わりたいと思います。視聴者の方々への一言メッセージを頂戴したいと思っております。ENEOS 村瀬様からお願いします。
- 村瀬
- 本日はご視聴いただきましてありがとうございました。我々も日々悩みながら、次年度に向けてどういう仕組みとかアプローチがいいのかと検討をしているところは皆さまと一緒なのかと思っています。悩みながら進めていって、いい学生を採れるようにお互い頑張っていければと思います。本日はありがとうございました。
- 成瀬
- 村瀬様、ありがとうございました。では最後、赤井様、お願いいたします。
- 赤井
- 本日はお忙しい中ありがとうございました。どれだけお役に立つようなお話ができたか分からないんですけれども。これから採用は本格化していきます。新型コロナの影響とかいろいろ困難な状況ですが、採用は体力勝負のところもあります。健康に、しっかりみんなケアするのが結果的に学生のためになると思いますので、引き続き各社でいい採用ができるように、共に頑張っていければと思います。本日はどうもありがとうございました。
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