採用活動
出演者
NIKKEISTYLEU22アカデミー講師
人事コンサルタント
椎名 勇太 氏
株式会社ワークス・ジャパン メディアイベント部 自称「サークル博士」
岡野 玄
平成元年に社会人スタート。以来、大学生周りのビジネス一筋32年。
就活情報「サイトキャンパスキャリア」には、創成期より携わる。現在は就活イベントの企画運営の傍ら、WEB配信のMCも行う。これまでに接触した大学生は累計約3万人。
2022年卒業予定学生
Aさん
インターンシップ3社参加。
志望業界は損害保険、生命保険業界。
2022年卒業予定学生
Bさん
インターンシップ8社参加。
志望業界は商社、損害保険、人材業界。
2022年卒業予定学生
Cさん
インターンシップ3社参加。
志望業界はIT業界。
学生が「評価する/評価しない」インターンシップ
- 岡野
-
第一部では椎名さんからここまでの22卒採用をどのように見てらっしゃるかをお伺いしたいのですが、まずは9月末から10月にかけて弊社で調査した学生アンケートをご覧いただきます。「参加したインターンシップで有意義なかったものはありましたか」という設問に対して、28%の学生が「有意義でないものがあった」と答えています。
28%っていう数字、私は「ちょっと多いかなあ」と感じました。学生がインターンシップをどのように位置づけているか、インターンシップが学生にどういう影響を与えているかについて椎名さんにお伺いしたいです。
- 椎名氏
- 私も同意見で、この28%という数字は高く、残念な印象です。この背景には二つの理由があると思っており、一つは学生の「意識の問題」だと思います。これは決して悪いということではありません。私も普段全国の大学で講義させていただきますが、インターンシップがイベント化されてきてしまっており、「取り敢えず参加すればいい」という感じになってしまうため、参加する目的が薄まっている。「何を有意義に感じるか」が定まっていないので、こうした結果が出てきているのだと感じています。二つ目は、今インターンシップを非常に多くの会社さんでやられていることもあって、「どこの会社」で「何を知りたいか」という点が明確ではない。周り学生が動き出している状況で、焦っているということもあると思います。こうした意識の問題によって、28%が「有意義でないと感じた」とう結果が出ていると思います。
- 岡野
-
では、企業のどのような姿が、学生にプラスに映ったかという点を深堀していきます。
アンケートの中から読み取れるところは、今年Web化が進んだことに関するものと、従前からあるものが見受けられます。
- 椎名氏
-
私も年間で数千、数万人の学生とお会いしていく中で、直近の学生から感じるキーワードは、大きく三つあると思っています。ここでも書かれていることですが、一つ目は「見てくれている」ということが、今の学生に刺さるキーワードかと思います。回答に「丁寧にフィードバックしてくださった」とありますが、見ていないとフィードバックできないですよね。フィードバックの厚みで、企業の印象も変わると思いますので、「ちゃんと見ているよ、あなたの個性を私たちはちゃんと尊重していますよ」ということを企業からの姿勢や、学生との向き合い方でアピールしていくと、学生により刺さりやすいと思います。
二点目が、回答の「褒められたこと、評価されたこと、丁寧にフィードバックしてくださった」ことにも繋がってきますが、「気付かせてくれる」という点が、今の学生のキーワードの二つ目のポイントだと思います。「成長したい」、「自分の魅力を知りたい」とか、あとは「自分の課題点、改善点を知りたい」という目的を持ってインターンシップに臨まれる学生は多いと思うので、自分自身が仕事をしていくうえで「何が武器になるのか、何が足りないのか」を気付かせてくれるインターンシップは、学生がポジティブな印象を受けるということは、アンケートから感じるところです。最後三点目が、人から受ける印象です。「社員同士の仲が良い」「包み隠さず本音で語る」「自社に対して自信や誇りを持っている様子」など、「人から受ける印象」に学生は非常に重点を置いているということが読み取れます。
- 岡野
- やはり接していて「褒められたい、評価されたい」という学生は多いですか?
- 椎名氏
- 多いですね。「褒められたい、評価されたい」という裏側には、自信のなさや、本当にこれでいいのかといった不安があります。我々大人もそうですが、学生は不安な時に自分のことをよく見て「あなたの良さってこういうところだよ」とか、「あなたはこうすれば社会でもっと活躍できるよ」って言ってくれた時って、光が見えるように感じるんですね。だからこそ「褒められたい、ちゃんと見て欲しい」という気持ちがあるのではないかと思います。
- 岡野
- 対面開催をしていたNIKKEI STYLE U22アカデミーの現場では、終了後、学生が椎名さんとお話したくて並んでましたけど、Webだとそういう機会も減っているということですか。
- 椎名氏
- そうですね。Webのいいところでもあり、悪いところでもありますが、対面に比べると関係性が持ちにくいというのはあると思います。ただその分、一人ひとりのことを、画面を通してよく見れるというポジティブな側面もあります。私も企業の採用のお手伝いをさせていただいていますが、一人ひとりの画面をよく観察しています。今、どういう視線でこちらの話を聞いてくれているのかとか、どういう取り組み姿勢で参加しているのかとなどを観察しながら関係を築いていく。オンラインならではの関係構築の仕方は、これからの時代求められるんじゃないかと思います。
- 岡野
-
ありがとうございます。それではマイナスの印象を受けたものを見ていきましょう。
「何もフィードバックが無く終了してしまった」ことへの不満があるのは、やはり気付きが欲しい、成長したいっていう焦りの現れなんですかね。
- 椎名氏
-
まさに、「何もフィードバックがなく、そのまま終了してしまった」というのは、インターンシップに参加したからこそ気付けることや、来たからには何かしらの成果を自分なりに掴んで帰りたいからこそ、こういう評価になったのかなと思いますね。
- 岡野
-
この「ネガティブな発言」や「高圧的な態度」は、リアルの時はあまり無かったですね。
Webになると、「学生が何を考えているか分からない」という企業がいますが、学生も同じことを考えているんですね。双方向なかなか上手く伝わってこないですよね。
- 椎名氏
-
企業もインターンシップを忙しい中、時間やお金、人手の問題も上手く調整してやっていると思いますが、気を付けておくべきなのは、大人が学生たちと向き合う時に、あるべき社会人像をちゃんと見せられているかどうか、会社で大事にしている理念とか価値観を体現しているかどうかです。社会人としての立ち振る舞いは、学生もよく見ていると感じますね。
- 岡野
-
あと印象的なのは「Webサイトでもわかる内容しか言っていなかった」というコメントです。参加してくる学生にも様々な方がいますが、企業の方は良かれと思ってしっかりと説明しているという気がします。
- 椎名氏
-
「Webサイトでもわかるような内容しか言っていなかった」というのは、学生は物足りないと思いますが、説明会から感じ取れる雰囲気や、言葉の裏側にある意図など、学生側も「情報をただ単に与えてもらう」という意識ではなく、「自分から情報を掴みにいく」という意識を持ってインターンシップに参加するべきだと思っています。ただ、企業としても、このインターンシップで何を伝えたいのかとか、インターンシップを通じて学生にどうなってもらいたいのかというメッセージやゴールを、インターンシップの冒頭に少し伝えるだけでも「最後までやったらこんなふうになれるんだな」という共通認識を学生も持つことができるので、受ける印象が変わると思います。
- 岡野
- やはりそういうゴール設定は大事ですね。学生に事前にきちんとお話して「そのためにはうちの企業のことも業界のことも分かっておいてもらったほうが理解が進むよ」という流れが必要なのかもしれませんね。
印象の良かったインターンシップ
- 岡野
-
では、ここからは実際に学生3名の生の声を聞いていきたいと思います。
Aさんはインターンシップの社数は少ないですが、資料によると海外に留学をする予定だったということです。その辺りは何か関係がありますか。
- Aさん
-
はい。今年の8月から、コロナがなければ実は一年間アメリカに留学している予定でした。そのため、就活の開始の時期がちょっと遅れてしまいました。
- 岡野
-
なるほど。そんな理由もあるんですね。志望業界が保険業界とのことですが、お父さまが保険関係のお仕事をなさっているということですね。
- Aさん
- はい。時々楽しい話やこういう仕事してるんだよっていう話を聞いていたので、なんとなくこういう業界に行きたいなって絞れています。
- 岡野
-
これからファザーリクルーターって流行るかもしれませんね。ありがとうございます。
続きまして、Bくんはインターンシップ8社。随分と打席に立っているようですが、積極的に参加している理由を教えてください。
- Bさん
- コロナという環境において、所属しているゼミの教授から「早いうちにどんどんやっておいたほうがいいよ」という話をいただいていたので、業界を絞らず早めから行動しようと思った結果、打席が多いという現状になりました。
- 岡野
-
ゼミの教授はWebとかリアルとか、なんでもいいよっていう感じでした?
- Bさん
- ゼミの教授が言っていたのは、対面のほうが企業の熱を感じやすいし、こちらの熱意も伝わるので「対面のほうがいい」というお話はしていただいたいていたんですけど、対面を探すのは、なかなか難しかったです。
- 岡野
-
Bくんは、たくさん打席に立って有意義だった回もあれば、期待値を下回ったという回もあったと伺っていますので、後ほど披露いただければと思います。よろしくお願いします。
3人目のCさんは、事前に活動のプロフィールを拝見したところ、まさに「イマドキの学生」なのかなという就活をされています。というのも、インターンシップの参加はAさんと同じで3社と少ないものの、もう既に本選考を受けているというスピード感です。その本選考を探すにあたっても、スカウトを利用したり、自分で選考を進めそうなところを見極めたうえで、企業選びをして選考を受けていると聞いてます。
では、早速3人にご質問させていただきます。一つ目のテーマです。
インターンシップや企業イベントで良かったところ、悪かったところを伺っていきたいと思います。では、Aさんには、良かったところをお伺いしたいです。
- Aさん
- 「良かった」と感じられた点は、本当に学生のためを思ってインターンを開催していただいていると実感できるほど、手厚いサポートを受けさせていただいたことです。実際に情報収集からスタートして、最後にはプレゼンテーションをするインターンでしたが、作り上げる過程から、全グループに向けて分かりやすい説明とアドバイスを何度もいただきました。また、6~7人のグループに対して内定者を含めた社員の方々が一人ずつついてくださって、本当に多くの社員の方々にサポートしていただけました。そして、最後にはフィードバックで、良かった点・改善点をいただいたのですが、その時に私自身で考えた言葉や伝え方に対して、「実際のプレゼンでも使える、とても重要なことだよ」とか、「自分たちも学ぶことがあった」などと褒めていただいたことがとても嬉しく、今後の意欲にも繋がりました。そして企業さまが本当に忙しい中、時間がオーバーしても学生の話に耳を傾けていただいたことが、すごく好印象でした。
- 岡野
- これは保険業界ですね。手厚いサポート、先ほどのアンケートにも出てきましたが、椎名さん、ただこれ、6~7名に一人の社員ってなかなか難しいですね。
- 椎名氏
- そうですね。人がさけない中でも、本当に企業が思いを込めて、インターンシップを作っている会社もたくさんありますので、学生が「手厚さ」をどのような点に感じるかが重要です。人が多いから手厚いと感じるのか、フィードバックの部分で、より親身に学生に寄り添っていくことも手厚いといえますし、そもそもインターンシップの内容が学生のためになっているという点でも手厚さはアピールできると思いますが、やはり学生にとって「自分の成長、今後に繋がる」という点はキーワードになってきそうだとAさんのお話からも感じております。
- 岡野
-
Aさん、これは1Dayだったんですか。
- Aさん
-
はい。1Dayの5時間ほどのWeb開催でした。
- 岡野
-
なるほど。Webでもこれだけ学生に印象を残せるものなんですね。
- 椎名氏
-
AさんがおっしゃっていたようにWebだからこそ、丁寧にワークの説明をするとか、どういうふうに進めていくかというところは、Webの特性上対面以上に気を遣う必要があるかもしれないですね。
- 岡野
-
これだけ思い出に残るインターンシップとのことですので、ここは選考に進んでいく予定?
- Aさん
-
はい。是非私からお願いしたいくらい、もっと企業研究をしたいと思わせていただいた企業です。
- 岡野
- ありがとうございました。続いてBくんいきましょう。まずは「良かった点」、どんなインターンシップがありました?
- Bさん
-
フィードバックや座談会などサポートが多かった企業は「良い」という印象はもちろんありますが、個人的にはワークの時間の長さや、ワークが困難だった企業のインターンシップが、特に好印象で残っています。企業体験・仕事体験のためのインターンシップだと感じているので、穴埋め問題のような簡単なワークだと、自分のためにならないと思ってしまいます。かなり難しくても長くても、実際あった仕事のテーマに沿ってワークをやることが、個人的には楽しくて、実際に仕事体験もできて良かったっていう印象があります。
- 岡野
-
先ほどのAさんにも共通していますが、やはりしっかりしたプログラムというか、ある程度の時間、1dayでも必要なんですかね。
- 椎名氏
- 学生としても「インターンシップを通じて企業を感じたい、仕事を体感したい」という思いを持っているので、プログラムも、仕事を感じる、理解するような、一段深いテーマで設定すると、Bくんみたいに「来て良かった」と思ってもらえる確率・可能性は高くなっていくのかと思います。
印象の良くなかったインターンシップ
- 岡野
-
それではBくん、あまり印象の良くなかったインターンシップについて詳細もお話しいただければと思います。
- Bさん
- 良くなかったインターンシップとしては、時間通りに進まないというものが、特に印象に残っています。多くの企業でWeb上のトラブルや、司会がうまくいかなかったという理由で時間が押してしまうことがありましたが、いい企業は、「機材トラブルがあって遅れています、すみません」という感じで説明・謝罪がありますが、悪い印象に残っている企業は、「こちらも慣れていないんでね」といように、免罪符みたいなものを言って、普通に遅れてしまうということがあって、そういう企業は特に悪い印象で残っています。
- 椎名氏
-
Bくんがおっしゃったように何かトラブルがあった時に、どのように対応していくのかという姿勢は、紳士的に、かつ社会人としてあるべき姿を見せて欲しいという気持ちもすごく分かります。
- 岡野
-
採用担当者もそういった形で見られているんだっていう意識は必要かもしれませんね。他にも印象の悪かったエピソードはありますか。
- Bさん
-
インターンシップが企業説明会のみたいになってしまっているものがあり、企業規模や従業員数などを、よく言えば細かく丁寧に説明していただいているということですが、参加している側からしたら、インターンシップに参加する時点で企業情報は調べていますし、ある程度の企業分析もしているので、ホームページで得られることを30分ないしは1時間近く説明されるのは、正直参加している利点を感じないため、あまりいいイメージはないなという印象です。
- 岡野
- Bくんの事前にちゃんと調べて参加される姿勢は素晴らしいですが、中には周りの人が行っているから行こうっていう学生も多いじゃないですか。だから企業側としても爪痕を残すためにしっかりと企業紹介したいという思いが本音ではあるんでしょうね。
- 椎名氏
-
そうですね。今の学生って2つのタイプに分かれると思います。一つはBくんのように意識が高くて、「自分をどんどん成長させたい、自分をどんどんレベルアップしたい」という学生群。もう一つのタイプとしては、みんなが就活やっているからそろそろやっていこうというタイプ。その中で企業も、どっちのターゲットに絞って、インターンシップをやるのかというところですが、ターゲットを絞ってもやはり混在すると思うんですよ。したがって、双方の特徴を鑑みながら、このインターンシップで「何が伝えられるか、何をゴールにするのか」を、事前に学生に一つアナウンスを入れるだけでも、印象も変わっていくのかなと思います。
良かった選考/悪かった選考
- 岡野
-
続いてCさんにお尋ねします。スカウトサイトを通じて面接に進まれているところもあるということですが、選考の場面を通じて、こういうところは良かったなとか、こういうところは悪かったなという点を伺えいたいです。まず、良かったという選考を教えていただいてもよろしいですか。
- Cさん
-
良かった点としては、求める人物像について、とても詳しく採用ホームページに載せていらっしゃる企業があり、すごくいいと思いました。求める人物像ってどの企業も結構抽象的で差がないように感じてしまうんですが、その企業は10項目以上詳細に、こういう人物が我々は欲しいんですって明確に提示していました。これは私にとっ2つ利点があって、一つは自分が本当にその企業が求めている人物像と合っているが確認できるっていうこと、2つ目は選考に進む際に、例えばエントリーシートとか面接の準備の時に参考にできるのですごくいいと思っています。
- 岡野
- 椎名さん、そうやって人材要件を詳細に発する企業は増えていますか。
- 椎名氏
-
ここは企業によってまちまちかと思いますが、多分今のCさんのコメントで大事なことって、「自分がその会社で働くイメージができるかどうか」というところだと思います。人材要件とか要件定義でこういう能力・人材が欲しいですというのは、その能力とか人材像を通じて、「自分がその会社でこんなふうに働いていけるんじゃないのか」って未来を予測することができる一つの指標にもなるので。でも、Cさんの情報分析力、この仕事でどういう能力を求められるかっていうところを、深く理解をしているのは素晴らしいなと思いますね。
- 岡野
-
今チャットに質問をいただきましたが、今回3名が参加しているインターンシップはほとんどWebですよね?
- Aさん
- (頷く)
- Aさん、Bさん
- (頷く)
- Cさん
- (頷く)
- 岡野
-
Cさん、今度は悪かった印象を受けた選考、ありますか。
- Cさん
- 説明会がなくて、最初から一次面接、グループディスカッションに進んでしまった企業がありました。その企業は、一次面接の前に企業説明のPDFは送っていただきましたが、口頭の説明は一切なくて、行ったらすぐグループディスカッションだったので、我々学生が企業を選べないというか、ただ、私たち学生の情報を出すだけっていうか、この企業がどんな企業かっていうのを知れなかったっていうのが残念だと思いました。
- 岡野
-
事前に「ダイレクト選考あり」などのご案内があったということではないですか。
- Cさん
-
そうですね。一次選考と説明会がセットになっているという説明でしたが、行ったら資料が送られてきて、「15分、これを読んでその後すぐに選考ですよ」と言われたので、説明等はなかったです。
- 岡野
- なるほど。ちょっと急ぎすぎかなって感じですかね、椎名さん。
- 椎名氏
-
でも、僕は企業の採用のお手伝いもしているからこそ言えるんですが、逆に口頭での説明会がない中で、「15分でうちの企業どこまで理解できる?」っていう意図も、もしかしたらこの企業にはあったのではないかと思います。もちろん、学生の立場で言えば、口頭での説明があった方が雰囲気も掴めるし、情報も感じ取れると思いますが、必ず説明会をやらなくちゃいけないっていうルールはないじゃないですか。企業もどういう意図でそれぞれの選考のフェーズがあるかということを「点ではなく線」で考えているので、やり方は変わってくると思いますね。
- 岡野
-
ありがとうございます。Cさん、ちなみに面接は何分ぐらい?
- Cさん
- 個別の面接でしたら30分程度で、グループディスカッションだと1時間程度が多いです。
今後の就職活動について
- 岡野
-
今後の就職活動をどのように考えてますか。例えば2月にこんなインターンシップ何回行きますとか、何月までには内々定欲しいとか、あとは今後どこを中心に時間をかけていきたいかという点をお伺いできればと思います。ではAさん、よろしいでしょうか。
- Aさん
-
私の場合は、留学が結局来年の8月から5月までになってしまったので、留学に行ければ、また次の年度に就活をし直す。もし行けなかったら今年就活してしまうというかたちです。これからは座談会や説明会で良かったところのインターンに応募したり、今まで参加したところを深く企業研究したり、更なる説明会、座談会の参加とか試験対策をしていきたいと思っています。2月のインターンシップはまだ少なく、2つくらいなので、これからも探していきたいと思っています。内々定に関しては夏前にいただけたらと思っています。
- 岡野
- 椎名さん、どうですか。進め方としては。
- 椎名氏
-
まず学生の立場も私なりに理解しているつもりですが、本当に大学の課題も大変なんです。コロナでWebの授業、オンデマンドで録画の授業になっている学生も非常に多いですが、対面の授業ができないからこそ、先生たちは課題を多く与えていると聞くので、多分学生も忙しい中、時間を調整しながらインターンシップに参加しているのは感心します。そんな中でも前に進めていくっていうAさんの意気込みは素晴らしいです。年明け頃から本格的に始まっていくので、体調には十分気を付けて、業界・会社・仕事の理解を深めていけるとよりいいかなと思います。
- 岡野
-
今後も、メーカーなどを見ていくと事前に聞かせていただきましたが、どんどん視野も広げていただきつつ意中の業界、企業を見つけていただければと思います。では、続いてBくん、いきましょうか。
- Bくん
- まず、2月にインターンシップを現在のところ2社ほどを予定しています。内々定がいつまでに欲しいという点は、早ければ早いほどいいというのが正直な話ですが、人生を決める決断でもありますし、6月を過ぎて内々定をいただいても就職活動は続けていきたいと思っています。今後としては、まだまだ業界にはたくさん企業がいらっしゃいますし、企業分析を続けていって、悔いのない選択ができるように、企業選びをしっかりしていきたいと思っています。
- 椎名氏
-
もうBくんは天晴ですね。本当に、人生の一つの分岐点なるのは間違いないので、こういう時代だからこそ、納得して就職活動をしたいという学生、非常に増えてきていると思います。ただ、企業も学生に向き合う時に、「どうしたら学生が納得して就職活動を終えられるか、うちで仕事をしてくれるか」を考える。こういう時代だからこそ、「よしここで働くぞ」っていう決意を促す向き合い方は、大事になってくると感じます。
- 岡野
-
では、Cさん、いきましょう。
- Cさん
-
まず2月のインターンシップだとか選考とかの予定は、今のところ0で、今後予定が埋まっていくのかなという状況です。内定がいつ頃欲しいかという質問は、特に決めていないというのが現状です。別に私個人としては早く決まってもそんなにメリットが無いと思っているので、時期ではなく、自分の選択に納得できた時。先ほど椎名さんのお話にもありましたが、本当に自分が「これでいいんだ」と思える時に就活は終えると思っています。今後の就活としては、年内でかなり多くの企業説明会や多少選考に参加させていただいたので、年明けからは、より自分の興味を持った企業のOB・OG訪問などをして、企業分析・業務理解を深めたいなと思っております。
- 岡野
-
ありがとうございます。でもOB・OG訪問はリアルでアポ取れる?
- Cさん
- 直接お会いしたことはなくて、全てWebでOB・OG訪問をやっております。
- 岡野
-
Webなんですね。2月はインターンシップにも興味はありますか。
- Cさん
-
興味は持っていますが、まだ2月開催の参加の応募が始まっていないので、これから決まっていくと思います。
- 椎名氏
- Cさんはすごく冷静でかつ戦略的に就職活動を進められている。昨今は大人とのコミュニケーションが苦手な学生が多いですが、臆することなく、自分から前に進んでいくCさんの勇気も素晴らしいと思います。実はこのOB・OGって、結構大事なんですよね。先程もキーワードとして「人」とありましたが、やはり学生が影響を受ける点は、採用担当者だけではなく、会社の中にいる人全員です。企業側もOB・OG訪問の際に、どのように学生と合ってどのような印象を与えるかを考えていますが、人から色んな情報をキャッチできるというところにアンテナを立てているCさんは非常に素晴らしいなと感じます。
どういうときに本音で話をするか?
- 岡野
-
「どういった企業・面接官なら本音で話をしようと思いますか。逆にこういった企業・面接官であれば本音は話さない、殻をかぶってしまうのか」という質問をチャットでいただいています。じゃあ、Aさんから、どうでしょうか。
- Aさん
-
はい。私の場合は座談会とかでも、常に本音で素直に話せば、企業側も好印象を持っていただけるという話をよく聞いていましたので、人事の方がやわらかい印象で、あと自分が本当にいきたいと感じている企業であれば、熱意を込めて本音でお話したいなと思っています。
- 岡野
-
Aさんにはもう一つ、「留学の目的は何ですか。内定をもらってもそれを断って1年間留学に行っちゃうの?」。という質問が来てますが、いかがですか。
- Aさん
-
留学の目的に関しては、いずれ企業の海外部門などで仕事をしたく、英語力が欠かせないと思っているのでしたいと考えています。本当に第一志望でいきたいっていう企業の内定をいただいたらまた考え直してしまうかもしれませんが、そうでなければ留学を優先します。そうすると9月に卒業になるので、あともう少しいて、3月に卒業するのかという点も悩みどころです。
- 岡野
-
Aさん、追加の質問までお答えいただき、ありがとうございました。続いてBさん、お願いします。
- Bさん
-
正直どこまでが本音か分からないですが、インターンシップや企業説明会で、企業から挑戦していることや充実した福利厚生などの魅力的な話だけではなく、「うちの会社はその分仕事はきついよ」とか「入社した当初は何度も辞めたくなった」というネガティブな面もしっかり学生に話してくれる会社は魅力的に感じますし、何よりこちらも腹を割って、本音で話せるというのことを感じています。
- 岡野
-
包み隠さず話すという点、人事の方には人間力も求められますね。続いてCさん、お願いします。
- Cさん
-
面接官に絞ってお話しようと思うんですけれど、面接って私の意見を言う場ではありますが、それを受けて面接官の方はどう考えているのかというのをおっしゃっていただけると、とても話しやすいと思います。面接だとどうしても学生のプレゼンというイメージが強いんですが、ある企業では、会話をするように、例えば私の学生時代に頑張ったことをお話すると自分は会社の中でこう頑張っているとか、お話をしてくださる面接官の方がいて、その方とはすごく本音で話せたかなと思います。
- 岡野
-
椎名さん、今のCさんのお話聞いていただいてどうですか。
- 椎名氏
-
選考でも実は志望度って大いに上げることができるというのは、まさにCさんの話かと思います。やはり面接は評価、ジャッジするだけでなく、そこから与えられる印象や影響もありますので、Cさんはそういう出会いを大事にしている方なんだとよく分かりますし、面接官を通じて、会社のことも相手に理解してもらう、学生に伝えていくのは、非常に大事なポイントかと思いますね。
- 岡野
-
学生の皆さん、貴重なご意見、ありがとうございました。
最後に椎名さんから、今日の総括のメッセージをお願いいたします。
- 椎名氏
-
大変恐縮ですが、イマドキの学生の傾向とか特徴を捉えて、インターンシップでどうしたいかというゴール、これを明確にしていくことが非常に大事なのかなと思います。是非、皆さまの採用活動がうまくいくことを心より願っております。本日はありがとうございました。
- 岡野
-
あっという間の一時間でしたね。それでは椎名さん、3名の学生の皆さん、今日は本当にありがとうございました。
それではこれでWORKS REVIEW「イマドキ学生の本音を知る~人事コンサルタント×特定校学生によるリアルトーク」こちらの配信を終了させていただきます。
皆さま本日はご視聴いただき、ありがとうございました。
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大学卒業後大手日用品会社に入社。180営業として活動する傍ら、人事部と連携し新卒採用・新人教育を担当。
現在は全国の大学・企業向けに就活・キャリア・採用の3つの支援をテーマに年間で180本以上各種講座や研修、コンサルティング活動を行う。