採用活動
出演者
株式会社INPEX
総務本部 人事ユニット 採用グループ
コーディネーター
森 真之助 氏
西日本電信電話株式会社
人事部 人事第一部門
採用・一般人事担当
濱矢 知美 氏
2014年NTT西日本へ入社。
光サービスビジネス分野において5年間フレッツ光販売代理店様向けのアカウント営業に従事し、自社商材の販売拡大に向けた施策立案から提案・実行まで一貫して担当。
2019年より人事部採用担当へ異動となり、新卒採用に向けたインターンシップの企画~運営、広報ツールの制作等、採用広報業務に従事。
株式会社ワークス・ジャパン
人材ソリューション事業部 ディレクション部 東京ディレクション課
阿部 慶之
一度も会社に足を運ばず内定した学生もいる22卒採用
- 阿部
-
では初めに、ゲスト企業様の採用状況について、簡単にご説明したいと思います。まずはINPEX様からです。
採用数は総合技術職で30名程度、総合職事務系で15名程度となっております。22卒採用に関しては9割をオンラインで行い、最終面接の一部を対面で行ったということです。採用課題に関しては、「化石燃料に対するネガティブなイメージ」ということで、エネルギーミックスや低炭素化とエネルギー安定供給の両立への挑戦の重要性をきちんと伝えていくことが課題とのことです。また「理系人材への訴求」にも課題感をもっていらっしゃるということでした。
続いてNTT西日本様です。採用数は200名程度、採用職種としては、総合職として事務系、技術系、法務コース、財務コース、セキュリティエンジニアコース、ビジネスデザインコースとなっております。22卒採用に関しては、全てオンラインで実施されたということです。採用課題と致しましては、「保守的、官僚的な堅いイメージがある」ということで、チャレンジングな印象が伝えづらい、新規ビジネスを生み出している企業という認識が浅いといったことがあげられるそうです。
2社様とも、オンラインを中心とした採用活動を行っていく中で、イメージの醸成といったところに課題感をもっていらっしゃるということになるかと思います。ではここから実際の映像の活用の仕方についてうかがっていきます。
導入としてまずはINPEX様、NTT西日本様それぞれの現時点での22卒採用においての状況、あるいは21卒採用の時と大きく変わった点などについて、ご説明いただければと思います。まずはINPEX森様、いかがでしょうか。
- 森
-
ありがとうございます。
弊社は、技術系・事務系ともに22卒はほぼ終わり、一部7月に夏季採用を残すのみとなっています。21卒との変更点という意味では、21卒のインターンの時点ではコロナ前ということで、リアルの接点があったのですが、今年は 最初から最後までオンラインというところが、随分違っていたと思います。21卒の時から、セミナーをオンライン化したり、動画を活用していたので、施策自体は大きく変わっていないのですが、半分リアルで接点できた21卒と、全部オンラインの22卒とは、状況が違ったかなと思っております。
- 阿部
-
ありがとうございます。では、NTT西日本 濱矢様、いかがでしょうか。
- 濱矢
-
ありがとうございます。弊社も22卒については、一旦終了ということになりますが、あとは、夏・秋選考で少人数ずつ採用をする予定です。先ほど、森さんもおっしゃっていましたように、私たちNTT西日本も、21卒のインターンシップは対面で大阪に来てもらって行いましたが、22卒はオールオンラインのリクルーティングということで、インターンシップから最終選考まで全てWebで開催となりました。なので、一回も会っていない状態で内定という学生がほぼほぼですので、そこが一番大きく変わった点かと思っております。
- 阿部
-
オンライン採用における学生の理解度とか志望度、このあたりはいかがですか。
- 森
-
理解度という意味では、随分浸透していますよね。
学生の話だと、授業もほとんどZoomやオンデマンドに切り替わっているので、去年よりも抵抗感がない。学生によっては、「移動の面などで、リアルよりも楽だったな」っていう人たちは相当増えているのではないかと思います。ただ、学生心理として、本当に就職先を決めるにあたって、最後に「あれ?この会社一回も行ったことがない」とか、「オフィスも足運んだことないよ」っていうことが出てくると思います。一回ぐらいはリアルで見ておきたかったなとかっていうのが、たぶん出てくるのではないかな、と。
- 濱矢
-
弊社は西日本エリア、30府県で事業を展開していることもあり、地方の学生との接点を持ちたいと前々から強く思っていたので、このオンライン化によって、地方を含む幅広い層の学生に来ていただけるということでは、非常にオンライン化が進んでよかったと思っています。一方で、NTT西日本に決める最後のフェーズというところでは、一回も会社に来たことがないとか、人の雰囲気がわかりづらいみたいなところがあって、ちょっと悩む人が多いのかなというふうに、私たちも課題として捉えております。
- 阿部
- なるほど。やはり慣れてきてはいるけれども、2社様とも、最後の決め手みたいなところで、ちょっとどうかなっていう部分があるという感じですかね。
- 濱矢
- はい。
I N P E X:コンセプトムービーやW E Bセミナー動画に加え、広報の動画も活用
- 阿部
- では、ここから実際の22卒採用においての映像の活用方法についてうかがっていきたいと思います。まずはINPEX森様より、映像の活用方法のご説明をお願い致します。
- 森
-
弊社では、インターンの時期7月・8月ぐらいに学生が見られるように、弊社のコンセプトムービーを採用ホームページで公開しています。
コンセプトムービーでは、エネルギーの安定供給など、大きな業界の中での使命を伝えるイメージです。弊社は、石油・天然ガス・再生可能エネルギーを上流事業としてやっているのですが、弊社単体の何かを伝えるというよりは、どちらかというと業界全体としての使命を伝えて興味を喚起するような、そんな最初の入りになっています。
最初は漠然とイメージを伝えていたものから、秋口、9月から年末ぐらいにかけて、「I N P E X」という会社にフォーカスしていく段階になります。企業PRの動画やプロジェクトの動画などを、順次公開していくフェーズになります。このプロジェクト動画を通じて、「業界のダイナミックさ、グローバルさ、社会貢献性」等、業界と会社を表すようなキーワードを入れていきます。このタイミングでは、広報で制作した動画もフルに活用しながらやっています。プロジェクトの現場の映像もあるので重宝しています。他社様でも、採用の予算での動画制作が難しい場合では、会社にあるものを生かすというやり方もあると思います。
冬季インターンのタイミングにかけては、座談会形式やパネルディスカッション等のオンラインセミナーに参加しています。ライブ配信時の試聴学生も100人200人いらっしゃるのですが、その映像をアーカイブとして納品いただけることもあるので、後でマイページに載せて活用することもできます。このタイミングでは、パネルディスカッションなど、少しフランクでインタラクティブな映像をアーカイブで持っておくと、使える場面は多いと思います。
- 森
-
3月以降のやり方は、各社さんによって違うと思うのですが、弊社では、より社員にフォーカスした動画を出していきます。学生からの質問で「一日のスケジュールを教えてください」というのはすごく多いので、その辺にも訴求できるようなものを作っています。「社員の一日」の動画を、エントリー者限定コンテンツとしてマイページでアップします。ES準備する3月、4月ぐらいのタイミングです。
また、選考が始まる直前には、人事部長からのメッセージ動画を配信しています。会社の理念や想いを伝えるものです。会社さんによっては社長がメッセージを出す動画を出しているところもあるようで、こういった施策は学生からも好評のようです。最終面接合格した学生たちにも、メッセージ動画を送ったりします。
就職活動・採用活動において最後は「人」と「人」の話になってくるので、リアルで直接コミュニケーションが出来ないなかでも動画を使って補完してあげるイメージです。
- 阿部
-
オープンページでは、業界という大きな括りから、プロジェクトのダイナミックさを伝えていくような、割と概要というか全体を伝える動画が多くて、マイページの中では社員の一日であったりメッセージだったり、具体的な働き方とか想いを伝えていくというようなかたちですかね。
- 森
-
そうですね。
- 阿部
-
マイページ内の、学生からの要望も多い「社員の一日」は、何職種か載せているのですか?
- 森
-
それができればいいですけどね。今は、中堅の7~10年目ぐらいの女性社員が育児もしながら働いているという映像を、弊社が進めている女性活躍推進の優先事項として載せています。採用でいえば、理系の訴求という課題もあるのですが、理系の働き方の動画はまだできていないのですよ。今後は、課題感があるところの映像等を作っていくというのが、優先順位として高いと思っています。職種ごとに全部撮りましょうとなると、それこそ予算も随分かかってしまうと思うので。
- 阿部
- ありがとうございます。では濱矢様、お願い致します。
N T T西日本:あえて手作り感のある社員動画をマイページで活用
- 濱矢
-
NTT西日本もコンセプトムービーというものを持っていまして、採用ホームページで流していたり、あとは会社の公式のYouTubeにも載せていたりしています。また、インターンシップ期間の一番最後にこのムービーを流して、NTT西日本の未来への挑戦みたいなことを学生向けに伝えているような状況です。
弊社は、外部主催のウェブセミナーには出ていないのですが、WEBでの会社説明会を月一で開催しています。実際にその場に学生に来ていただいて、気になる質問に答えながらやっていきたいと思っているので、会社説明のウェブセミナーについては、あまり載せているものがないということになっています。
- 濱矢
-
今年22卒向けにつくった動画がこの3本になるのですが、3つのLのコンセプトということで、「LIVE NTT西日本」「LIFE NTT西日本」「LOVE NTT西日本」というこの3つのコンセプトでムービーをつくりました。こちらの3本は、マイページにて公開をしています。
インターンシップを全てオンラインでやったりしたというところもあって、事業のことにかなりフォーカスして伝えていたのですけれども、なかなか事業のことだけでは足りず、じゃあどういうオフィス環境で働くのかとか、若手のうちからどんなチャレンジングなことができるのかとか、あとは転勤に対する抵抗みたいなところが、学生にはやっぱりあるのかなというふうに思います。それを払拭するために、「3つのL」でムービーをつくりました。コロナということもあって、実際に地方取材には行けなかったので、社員自らムービーを撮ってもらったり、写真素材を提供してもらったり、コロナ禍のなか工夫しながら、最低限の人数でやっていきました。あとは学生の心を掴みたいなと思って、YouTubeで配信しているようなユーチューバーがやっているような動画みたいなところを参考にしながら、気楽に見られるようなコンテンツというのを意識してつくりました。
「LIVE NTT西日本」では、オフィスの紹介ということで、今までだったらインターンシップで来ていただいていたような会場なのですが、私が自分でGoPro持ちながら、オフィスの紹介をしました。
「LIFE NTT西日本」は、プライベートの過ごし方ということで、NTT西日本は堅くて真面目で、ホワイトなのだけれどもそこで自分は成長できるのか、というところが、学生にとっては非常にネックになっている部分なので、それを払拭するために、5時半に仕事を終えて、他の活動で社員がどういうことをしているのかということを訴求するようなムービーを制作しました。その中では、eスポーツを会社代表としてやっている社員であったり、副業をやっている社員だったりというところを撮って載せています。
最後の「LOVE NTT西日本」では、転勤のネガティブイメージを払拭したいなと思いまして、実際に東海エリア、北陸エリア、四国、中国、九州、この5つのエリアで働いている社員に登場してもらって、ご当地自慢みたいなこともしながらですね、地方でどういうふうに楽しく働いているかを訴求するようなムービーを作っております。
- 阿部
-
ありがとうございます。
NTT西日本様では、オープンにしている動画に関しては、コンセプトムービーだけということで、イメージに振り切った押し出し方になると思うのですけれども、やはりそこは採用課題でもあった企業イメージを変えていくという狙いがあったのですか?
- 濱矢
-
そうですね。ちょっと先進的なイメージを持ってほしいということで、コンセプトムービーのみオープンで公開する
ということにしています。
- 阿部
-
なるほど。
他の動画はマイページ公開になっているのですが、これは何か意図というか狙いがあったのですか?
- 濱矢
- 社員のプライベートな部分をさらけだしているような部分があることと、学生向けにはこういうムービーがいいと思うのですけれども、一般のお客様がご覧になるとちょっとどうかな?と思われる方もいらっしゃるのではと思いまして、それでマイページのみの公開ということにしました。
- 阿部
-
逆にいうと、マイページの中で学生だけが見るコンテンツなので、割と思い切った振り切り方ができるというか、ぶっちゃけた話ができるというところがあるのですね。
- 濱矢
- そうですね。真面目な会社というイメージも多いので、少しイメージを柔らかくするような動画を、マイページの中のみの公開にしています。
- 阿部
-
お二方に順にお伺いしたいのですが、実際に映像を活用されて、学生の反応とか手応えはいかがでしたか?
- 森
- 私の個人的な印象ですけど、やっぱり色んな動画がある中で、コンセプトムービーのイメージは、入社してからも残るものがあるので、これは反応や手応えが大きいのかなと。入社してから2、3年目ぐらいになっても「あのムービー良かったです」と、言ってくれる社員もいます。だからこそギャップは無いようにしないといけないと思っています。かっこいいものをつくればいいというわけじゃないのですよね。動画が学生から人気出て、この会社おもしろそう、と思われて入社してくれても、「コンセプトムービーで話していたことと全然違うわ」となったら意味がないし、お互いに不幸です。コンセプトムービーはインパクトが大きいだけに、イメージをどう出すかとか、それが実際に会社と合っているのかとか、すごく重要なポイントだと思います。
- 阿部
- かなり本質的な部分をちゃんと見せていかないと、ギャップが生まれてしまうということですね。
- 森
-
はい。そこが映像戦略というところでいうと、難しさなのかなと思いますね。
- 濱矢
- NTT西日本では、今回つくった「3つのL」について、学生からもリクルーターを通じて、こんなムービーを見たかったのですという声をいただいております。実際にインターンでもオフィスに来ていなかったりということがあるので、現状の「テレワークが進んでいてオフィスの中社員いません、ガラガラです。」みたいな状況であったり、社員食堂の様子であったりを見せたことで、「入社してどういう環境で働くのかっていうのが具体的にわかって良かったです」っていうような、そういうイメージは膨らんだという感想はいただけたので、そういった面では成功だったかなと思っております。
- 阿部
- 実際の会社のリアルを知ってもらえて、そこで学生さんはイメージを膨らませることができたと。
- 濱矢
- そうですね。あんまりきれいにしすぎず、生々しく伝えたいなというところもあったので、作業着を着た社員が社食でご飯を食べていたり、そういったところも残した状態で撮影をしました。
- 阿部
- ありがとうございます。学生に何を伝えていくか、会社の本質的な部分なのか、働くリアルなところなのか、映像の活用の仕方ってあると思いますが、映像を活用していく中でのメリット、デメリットみたいなところもあればお聞かせいただければと思うのですがいかがですか。
- 森
-
メリットはやはり、説明会で30分話しているのと、5分、10分まとまったものを見るのと、理解度って違うと思うのですよね。まとまっているものがわかりやすいと思いますし。自分の経験で、YouTubeを最近よく見るようになって、相対性理論ってなんだっけなって探した時に、YouTubeで相対性理論を解説した動画がすごくわかりやすいのですよ。10分ぐらいなのに、めちゃくちゃわかりやすくて、これは映像の力だなあと思って。
デメリットは今のところあまりないんですけど、情報管理は難しいところはありますね。社外秘など外には出せない情報などもありますし、社内の他部門を含めて確認の時間は結構必要になります。
- 阿部
- 濱矢様はいかがでしょうか。
- 濱矢
-
メリットのところなのですけれども、社員の調整は大変でしたが、若手の社員に出てもらったっていうことで本人がすごく喜んでくれて、そういう若手社員のモチベーションがあげられたっていうのは良かったですね。
あとは新入社員にも見てもらって、この春の新人はコロナ禍で出社できなくて、どういう社員がいるのかも今一つわからないようなところがありましたので、そこでもいい効果が与えられたのかなと思っております。
反面、オフィシャルなYouTubeに載せるのは難しいかなと思っていまして、どのラインまで公開OKなのか、マイページの中にどういうふうに載せるのか、そういったところの線引きが難しかったので、デメリットと言えるかはわからないですが、そういったところの考え方みたいなところを社内でも整備する必要があるかなと思っております。
- 青山
-
視聴者からの質問です。説明会やイベントに参加していない学生に、ホームページやマイページの動画を視聴してもらうために、学生を集客している工夫がありましたら、ぜひ教えていただきたいということです。
- 森
-
永遠の課題ですよね。いくら良いものを作っても、見てもらえなくては。
最初はS N S広告を打つなども手だと思いますが、理想は自走していけるような、それだけの面白いコンテンツを入れておくっていうこと
じゃないですかね。どういう広がり方をするかわからないですけど、就活生の間で話題になるものがあれば、知らない人にもシェアされる様になるでしょうし。
- 濱矢
-
インスタとかツイッターとか、学生がよく使っているようなコンテンツやアプリに広告を出していってみたいな、と。NTT西日本ってインスタやってるだけで驚かれるようなところもあるので、そういう手法でギャップを出していって、今まで弊社に興味がなかったような学生も集められるようにしていきたいなと思っています。
23卒に向けて映像はどのように活用していくべきか?
- 阿部
- ありがとうございました。続いて、23卒採用に向けて、今後映像をどのように活用していくかというところをうかがっていければと思うのですけれども、その前に23卒採用のスケジュール感とか方法について、大きく変わった点などあれば教えていただけますか?
- 濱矢
-
基本的には22卒とあまり変わらず、夏にインターンシップを開催してオンラインでやっていくつもりではいます。リアルでやりたいなというところはあるのですが、コロナの関係もあって迷っています。
ムービーについては、YouTube、インスタ、ツイッターなどSNSを使って、好きなタイミングで好きなコンテンツが見られるようにするとか、そういったところの充実をはかっていきたいと思っています。
- 森
-
弊社もタイミング的にはあまり変わりません。インターンシップも夏から始まりますし、選考スケジュールもあまり変わらないと思います。
映像については、ホームページやマイページで流していたものを、どこまでオープンにしていくかと、小さい映像でもいいから量を増やしていくというところが、今年のポイントだと思っています。映像も、コンセプトムービーのような大がかりなものから、社員の一日もいるでしょうし、それこそアニメーションを使って、レクチャー系の動画をシリーズ化して準備してあげるなど、今年一年はそういう土台が築ければいいかなと。レクチャー系の動画って何年も使えるので、毎年追加していけるような、来年の土台づくりが今年のポイントかなと思っております。
- 阿部
- どういった映像を優先して作っていくかというのは、多分企業様によって異なると思うのですけれども、例えば濱矢様が優先的に作っていきたいというものはありますか。
- 濱矢
- NTT西日本の事業内容を紹介するコンテンツっていうのが映像としては少ないなと思っているので、そういう事業内容を訴求できるような業種別とか職種別のパネルディスカッションをやるとかですね、そういったところを充実させていきたいなと思っています。
- 阿部
- 森様はいかがですか。
- 森
-
課題感としては、低炭素・脱炭素という社会の流れと、化石燃料の両立みたいなところがあるので、それはコンセプトムービーで、みたいなことになるのですけど、それだけじゃ正確な情報って伝えられないんですよ。
「石油って5年後、10年後あるのですか?大丈夫ですか?」っていう質問が学生から一番多いですが、「あるのです」って私たちが答えても、「それINPEXの人だから言ってるんじゃない?」って見られてしまう。それこそレクチャー系動画じゃないですけど、5年後も10年後も石油も天然ガスはあるんだよって、なぜあるのかっていう映像を作って、ちゃんと残して伝えてあげるっていうのは、今年やらなきゃいけないかなと。
- 阿部
- 動画は情報を伝える手段として一つ、一方でウェブサイトに情報をとりにくる学生たちにとっては、プラットフォームになっていると思うんですけれども、ウェブサイトと動画の情報の棲み分けっていうのは、どのように考えていらっしゃいますか。
- 森
-
難しいですね。今まさに議論しているところですね。
簡単に言うと、ウェブサイトのほうはライトにして見やすく、使いやすく。情報は、動画のチャンネルとか、マイページに集約するっていうのもやり方なのかなと思っているのですけど。このあたりは学生の感覚を聞いてからやらないと、そっちのほうがいいだろうって振り切って失敗したらまずいので、今まさに検討中です。ただ以前に比べ、情報過多な採用ホームページって厳しいと思っています。学生は文字を読むこと自体、躊躇うようになってきているので。
- 濱矢
- 森さんがおっしゃったように、学生は何かわからないことがあったらYouTubeで調べることが本当に多いと思うので、サイトに文字数も多くて難しすぎるコンテンツとか載せても、あんまり見られてないというのが実感としてあります。ただ、オープンなページに社員の仕事情報みたいなものを動画で載せるとなったら、それはそれでどこまで出していいんだ?っていう部分も出てくるかと思いますので、そこはかぶってしまう部分にはなると思うんですけれども、採用ホームページでたくさんの社員というのももちろん出しますし、もっとリアルな働き方とか、雰囲気みたいなものを伝えるために、マイページ内のムービーを活かしていくみたいなところで、両立かなと今のところは考えています。
- 阿部
- ありがとうございます。このテーマの最後に、今後色々動画こんなことができたらいいなとか、今後の動画に期待する展望みたいなところがあればおうかがいできますか?
- 森
- 動画に限らないのかもしれないですけど、テクノロジー的なものは相当ブラッシュアップできると思いますが、今のところ、それ以上のものでやりたいものとかって、あんまり浮かんでこないですね。
- 阿部
- 手法というよりは中身という。
- 森
-
そうですね。何を選択するかっていうことだと。
- 阿部
- 濱矢さんはいかがでしょうか。
- 濱矢
-
そうですね。双方向性のコミュニケーションが必要なのかなと思っているので、今Zoomを使ってチャットでご質問を募集して、それに回答していくというところまでですけれども、インスタライブとか、YouTubeでのライブでそういったところができていくと、より学生の欲している情報を、リアルタイムに伝えることができるのかなと思っています。
- 阿部
-
そうなると、いかに動画をつくるかっていうことにプラスして、配信をどうするかとか、学生をどう集めるかとか、全体設計みたいなところが重要になりますね。
- 濱矢
- はい。私たちとしても、リアルタイムでやりながらぶっちゃけていきたいんですけど、誰が見ているかわからないとなった時に、ぶっちゃけができなくなっちゃうので、そういうプラットフォームをどうしていくかというのは、ちょっと考えているところではあります。
視聴者へのメッセージ
- 阿部
-
ありがとうございます。では、ご視聴いただいている皆様に向けて、最後にメッセージをお願いできればと思います。
- 森
-
今日はご指名いただきましてありがとうございました。ご視聴いただいている皆様も採用担当者様が多いということですが、採用手法ですごく先進的なコミュニケーションツールを使っているかというと、そういうことでもありません。ただ、動画やウェブのツールに興味があって、社内でも色々話題になることが多くなってきています。動画を作るとなった時、手法とか課題は皆さん違うと思いますが、もし若手の社員が皆さんのチームにいらっしゃるなら、若い人のアイデアには、有益なものがあるのではないかと。若い人たちに「Youtubeってどういう時に見るの?どれくらいの長さがいいの?」とか聞いてみて、例えば「20分って長いよね」とか、そういう感覚の共有が重要なんじゃないかなと思います。そういったコミュニケーションを通じて自分の感覚も若返るというか、敏感になるのかなと。採用は、仕事の中でもクリエイティブで面白い分野かなと、私自身はすごく楽しいと思っております。
ご視聴いただいている採用担当の皆様も、こういう状況ですので、インターンをどうするとか緊急事態宣言延長とかいろいろありますが、体調に気を付けながら、リアルなり動画なりで、様々な仕事などを学生に伝えていけたらと思っております。何か別段の機会とかでご一緒する機会がありましたら、情報交換等できればと思いますので、引き続きよろしくお願いします。本日はどうもありがとうございました。
- 濱矢
-
本日こういう機会をいただき、ありがとうございました。何か少しでも参考になるようなお話ができていたら、良かったかなと思っております。こういう動画の活用であったり、SNSの活用であったり、そういったところは私たちもまだまだ全然足りていないなと思っているところではあるので、いい参考になることなどありましたら、ぜひ情報交換させていただければと思っておりますので、よろしくお願い致します。本日はありがとうございました。
- 阿部
- 濱矢様、森様、本日はありがとうございました。
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2006年、国際石油開発帝石株式会社に入社。
国内外で営業やプロジェクト部門の他、人事では新卒採用、中途採用、人材開発を中心に担当。
今季はオンラインで約1,000名超の学生に対して1 dayインターンシップを実施。